映像制作を行うプロダクションの一員
映像ディレクターは、あらゆる映像を製作していく仕事です。
主な勤務先は映像関連の制作プロダクションで、他にもテレビ局で番組制作を行う場合もあります。
映像ディレクターは自らがカメラマンとなることも多いのですが、クライアントやプロデューサーと相談をしながら最も理想に近い映像を作り上げていくという仕事です。
被写体となるのは出演をするタレントや俳優・女優といった人がメインですが、他にも背景や心象風景、CGを使った演出といったことも織り交ぜていきます。
大きな撮影スタッフになると自らが撮影をする他、アシスタントカメラマンを同行させて撮影をしていくこともあり、いかにして貴重な瞬間をカメラに収めるかということがプロとしての腕になってきます。
基本的に映像ディレクターの仕事は屋外や撮影スタジオなどオフィス外で行うことになるので、フットワークの軽さが多く求められます。
また仕事だから絵を探すといった受け身の姿勢では、いざ企画が上がってきたときに十分に準備をすることができません。
そのため、ほとんどの映像ディレクターは普段からカメラを持ち歩き、いつでも使えるよう自分独自のストックを用意しているのが普通です。
下積みを経てプロデューサーへと昇格
映像ディレクターとして就業をするときのルートとしては、まず映像やIT関連の専門学校、または芸術系の大学を卒業します。
その後映画制作プロダクションやテレビ局、映像制作会社に就職をしてベテランの映像ディレクターについて、しばらくはアシスタント業務を行います。
アシスタントでは、撮影に必要な小道具・大道具を手配したり、撮影場所となるロケ地を探して手配をするなど雑用も担当することになります。
そうした下積みの時代は給与も安く、正社員として勤務をしても年収にして約200万円程度です。
それが5年目くらいになると次第に映像そのものに関する仕事を担当する機会も増えてくるので、400万円前後の年収にアップします。
映像ディレクターとして一人前に仕事ができるようになるのはだいたい業界に入って10年目くらいからで、番組責任者などに抜擢されると年収も700万円近くにまで上がります。
ただし、ただ仕事を続けていけば自然に昇給や昇進ができるというわけではなく、実績を作っていくということが求められます。
作成した番組が高視聴率になったり、CMで売上が上がったりといったことがあると、次回以降の仕事も受けやすくなります。
一般的には映像ディレクターは番組の企画そのものを担当するプロデューサーとチームになって仕事をしていくので、社内や関連会社によい人脈が築けるかということも重要です。